「傷ついて失望して、それでも自分の力で歩いていけるように子どもたちを育てたい。
そして今世の中で不利益を被っている子どもたちも、みんな同じスタートラインに立たせてあげたい。」
児童養護施設の子どもたちに学習支援をしている森山誉恵さんが代表を務めるNPO法人3keys主催のセミナーで、
『五体不満足』で知られている乙武洋匡さんのお話を聞いてきました。
生まれた時から手足がなかった乙武さん。
当時は障害を持った子が生まれた時は、”家の外には出せない””恥ずかしい”と思われる時代。
でも乙武さんの両親はまるっきり反対で、
「うちの子はこんな状態で生まれました。
みなさんの支えがないと育てられません。」
とご近所中に見せて回った。
ご近所では乙武さん応援団が出来上がり、社会に支えてもらいながら乙武さんは育ったそうです。
ご両親は本当に素晴らしいなと思いました。
どんな風に生まれてきたとしても、乙武さんを愛し認めていたんですね。
そして無理だから助けてください、正直にそういう声をあげれば、人はやっぱり助けたいと思うものなんだなあと思いました。
どうしても身体的にも精神的にも障害を持っている方は、「ふれてはいけない存在」のように扱われているように感じます。
でも乙武さんは
「ふたをされたり、腫れ物にされたりする存在でいたくない。
どんどん風穴を開けていく存在になりたい」
とおっしゃっていました。
そしてご自身が学校教員をしていた経験から、
「子どもが傷つくことを大人が防いで、失望や挫折を経験することを奪ってはだめだ。
大人になってから人は平等ではなく差があるということに気づいてしまってからでは遅い。」
と感じたそうです。
世の中には不平等が溢れている。
人間には次々と困難が降りかかってきます。
そんなときにいろんなことをいくら社会のせいにしてもそう簡単には変わらないし、どうやっても結局自分で乗り越えるしかないと思うのです。
たくさん失敗があり、苦しい思いをしたことがあれば、
どう対処して乗り越えていけばいいかがわかる。
いくら大人が子どもを守っても絶対にひとりで戦わなければいけない場面はくるし、
やっぱり結局人はひとりぼっちです。
なので「自分で歩いていける力」を子どもにつけてあげることが、
一番の大人の役目であり、一番の優しさであるような気がします。
でも子どものうちは自分で道を選択することはできないし、生まれた環境に子どもたちは左右されてしまいます。
乙武さんのいうとおり、
大人みんなが頑張って
すこしでも不平等を解消し子どもたちがみんな同じスタートラインに立てるように努力しなければいけないと思うのです。
今は寄付をしたり、そのような活動をしている人たちに協力することしかできませんが、
私も大人としてできることはしていきたいなと思っています。
厳しい家庭環境にある子どもたちの支援をしているNPO法人3keysさん、私も会員として寄付しています。
みなさんぜひ応援おねがいします!